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手塩研2008
現在、手塩研は主に夏休みと冬休みに開催しています。 こちらには以前の研修会の内容を簡単にまとめました。
手塩研では実際に自分で教材を作りながら、また実際に子どもの立場になって教材を使いながら、研修を進めていきます。そのため文字に表しきれない部分が多々あります。そして、その表しきれない部分こそ手塩研の真骨頂なので、一番お伝えしたいところが伝えられないもどかしさがありますが、どうか想像で補いながらお読みいただければと思います。
<講師のプロフィール>
■平井恵美子氏のプロフィール■
看護の道から、幼稚園教諭を経て公立小学校教職歴31年。2002年春退職。
【主な研修歴】
- 「子どもと手の労働研究会」で物作りの指導を学ぶ。
- 全生研・日生連で集団作り・生活指導を学ぶ。
- 教授学サークルにて音楽・音読・身体表現を学ぶ。
- 伊藤信夫氏(教育誌「ひと」編集委員)より国語の授業作りを学ぶ。
- 木幡寛氏(ジャパンフレネ代表・数学教育協議会常任幹事)より算数の授業作を学ぶ。
- 松本きみ子氏(『三原色の絵の具箱』著者)に絵の授業作りを学ぶ。
- 自然農法菜園アドバイザー
- エコアドバイザー
- その他、カウンセリング・親業・内観法・整体・フットケアボディストなど、身体とに関する研修体験
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<ある日の手塩研 その1> (実際の事例をもとに再構成したものです)
●分かち合い※
講師:独楽(コマ)回しは今、家ではできない子が多い。仲間と一緒でやっとできる。良い機会なので、こうした遊びも指導の中に生かせたらと思う。
Aさん:学校公開、展覧会、個人面談と行事が目白押しで、国語が遅れ気味 。
Bさん:ここのところ、クラスで歩き回ることの多かったP君に、「何でこういうことするの?」と聞いてあげられるようになった。問題に対して交通整理ができるようになった。保護者にも声をかけた。
分かち合いの中で出た課題を取り上げる。
●個人面談では、
- 子どもの良いところを普段メモしておいて、保護者に渡す。
- 待たせない。時間オーバーしない。
- 待っている間に普段の学校での様子がわかるように廊下に掲示しておく。
●さんすう
5以上は数えないと認識できない段階の時。
おはじきでの指導はダメ。並べたとき ○○○○○ よりも、
□□□□□ タイルで。
□□□□□+□ 5+1でわかりやすい。
5までをしっかりやっておく。
- 紙に一口ずつに切った水ようかんをのせて、5個用意。
二個食べたらいくつ残る?とか、具体物とタイルと数字と読みが一致する必要がある。すぐ数字に行かない。
- 計算の早い子達から順番に4人ずつグループを作る。→ ABCDEF
一番早いAグループの4人はばらけて、ほかのグループ(BCDE)に入る。判定員になって他グループにつく。教師は遅進児グループ(F)に入る。
- 3年生用はハカリ、天秤ばかりにいろいろのせて計る。
- 4年生で7-3.9=4.9?という答えが出てきたりする。
0は何もないよりも、お皿や葉っぱがあることで、「残っている皿がカラ」で0というのがわかる。
- 参考図書) 引き算 おもしろ算数 文庫 大月書店 ほか
●質問)サッカーの授業で、女子がタラタラやっている。
講師:男女一緒に全員でやる。ボールを増やして、だれないように。(ぶつからないよう)ドッジボールも強いチームと弱いチームに分けて、それぞれでやる。弱いチームには ボールを3~4ヶ入れるという方法もある。
※ 分かち合い:語り合いの方法の一つ。そのとき自分が思っていることを、各自が自由に話す。他の人はその人が話し終わるまで耳を傾けるだけ。途中で意見や感想を言ってさえぎらない。終わったら次の人に回し全員が順番に話していく。
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<ある日の手塩研 その2>
●分かち合い
授業における教材のありがたさを感じる。・・・子どもが乗ってくれる。→教師がラクになる。→緊張がとれる。
講師:当時の学級通信を今回読み返してみて良かった。その時々の親や子へのメッセージ以上に、子どもが成長したときに親が読み返してみるためにも良いのでは?
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<ある日の手塩研その3>
●黒板の使い方
・用具の使い方:子どもの名札。マグネット。チョークの色分け(黄色は~、赤色は~、)
・黒板に書く内容:学級のルール。先生の緊急のお知らせ。予定。時間割。
●給食指導
- 子どもを8:30~15:00の時間フルに動かす。
- 前の時間を給食用に使わない。12:15~12:55とすると40分。 そのうち25分は食べるまでにかかる。
- 各クラスにジャンボタイマーを備えると良い。タイマーに予定の時間を書く。
給食当番は並んで給食を取りに行く。
ウエイトレスの係とコックの係で、分担しながら配る。
時間を計る。タイマーに書いた時間を守る。
配膳に時間がかかると食べる時間が少なくなる(タイマーがあると視覚化されてわかりやすくなる)。
- 配膳の間、給食当番以外は自分の席で読書。読書が終わったら机をくっつけて手を洗う。
- 食べ始めて5~10分は黙って静かに自分を取り戻す時間。給食の中身に注目する。 その後、お代わりを教師が配る。ここからは友達とおしゃべりしてもよい。
- 片付け方の指導。片付けの汚い班は、片付け班になる。ここで片付け方を指導。 たとえば、箱の下方にたたんだ牛乳パック、その上に食器を重ね、一番上に残飯ののった食器。というように具体的に教える。
- 教科と併せて組み合わせて教える。いろんな取り組みで「手を使う」。 勉強は苦手でも手を使うのが得意な子の出番ができる。(つづく)
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<手塩研 2004年5月まとめ>
- 分かち合い(批判的でなく語り・聴きあう自己紹介と一言メッセージ)
- ステップを細かくして教えていく。
■「楽器演奏指導」■
楽器を持っているだけで合奏に加わっていない子がいることのないように。
吹いている恰好だけして加わっている子どものみじめな気持ちを考えたら、何としても覚えさせてやる必要がある。
「階名読み→階名を書く→リズム打ち→指づかい→演奏」を、時間を計りグループで競う。子ども同士で教え合う。
2人羽織の要領で、吹く子と、指づかいの子で一組になりゲームにする。
■「作文指導」■
<大事なこと>
・模範文を繰り返し読んでやる。
・教師がほめる。感謝する。喜ぶ。場合によっては抱きしめてあげる。
<工夫>
・学級通信にどんどん子どもの作文を載せる。
・算数の授業の様子も子どもの作文で知らせる。
- *助詞を変化させて作文を書く。
- 例)<父の日の作文>
- 「お父さん<の>頭はアデランスみたい。」
- 「お父さん<へ>。あまりたばこを吸わないでね。」
- 「お父さん<も>好き嫌いしないでね。」
- 子どもの興味を持てることについて書かせる。(運動会の直後など、子どもが興味を持っているときは)表現が生き生きとしてくる。(例)「木の陰に隠れた」でなく、「人間の手みたいな形をした葉っぱがウジャウジャした木の後ろに隠れた」となる。
- ちょっとした事件を取り上げる(報告文)
- 10分でどれだけ書けるか
- 漢字をどれだけ使っているか
- 「早読み」「早書き」(名前は公表せずに表にして自分の位置を知る。
- 物語の続き文
- 題のつけ方(一番心に残ったことだけを書く)運動会の後の作文など、放っておくと皆「運動会」になってしまう。
ある例)「いっぱいほめられた」
音楽の発表会の後の作文では、ある例)「頭の中がぶちゃぶれそう」
- 動作スケッチ…お母さんが妹(弟)のおしめを洗う動作をスケッチ。
一日の行程を書く。
- ズバリ作文
- 要約力・コメント…4コマ漫画に題を付ける。200字にまとめる。
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